鬱は“病気”なんです――。自身も経験、『うつヌケ』の作者が伝えたいメッセージ |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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鬱は“病気”なんです――。自身も経験、『うつヌケ』の作者が伝えたいメッセージ

Q3.多くの人が潜在的に心を病んでしまう可能性がある社会で、周囲の人たちはどう接するべきでしょうか。また、田中さんが鬱に悩まされていた当時、本当はこうしてほしかった、と思うようなことはありましたか。

『うつヌケ』は鬱を知らない人にも役立つ

――なるほど。では、周囲の人がどうにかしてあげたいと思うこと自体が間違いということでしょうか?

 この『うつヌケ』という本がどのように役に立ったかというもののひとつに、鬱を知らない人が、鬱を理解するのに役立ったのかなと思うのです。だから、この本には「こうしたら誰でも鬱が治る」ということはひとつも書いてなくて、色々な人のケースをレポートしているのです。

 理解をしていない人は、布団から出られない人に対して「何サボっているんだ?」「やる気がない」「根性がない」と言ってしまいがちですよね。でも、ガンだと聞いたら「早く休みなさい」と言われます。鬱は病気なんです。そういったことが、ある程度理解できる本になっているのではないかと思うのです。

【第二回はこちら:口コミで広まっていったベストセラー。「10万人が2人に紹介したい本、それが30万部」

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田中 圭一

たなか けいいち

1962年5月4日大阪府枚方市生まれ。近畿大学法学部卒業。大学在学中の1983年小池一男劇画村塾(神戸校)に第一期生として入学。翌1984年、『ミスターカワード』(『コミック劇画村塾』掲載)で漫画家デビュー。1986年開始の『ドクター秩父山』(『コミック劇画村塾』連載)がアニメ化されるなどの人気を得る。大学卒業後はおもちゃ会社に就職。パロディを主に題材とした同人誌も創作。2017年1月に刊行した『うつヌケ うつトンネルを抜けたひとたち』(KADOKAWA)がベストセラーに。他にも『イかれポンチ』(ベストセラーズ)など。


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  • 田中 圭一
  • 2017.01.19